鳴子温泉の風土から生まれる
櫻井家のこけし

木々の葉が鮮やかに色づき、長い冬の
訪れを告げる花渕山。
その花渕山を臨む鳴子温泉は、古くから
湯治場として知られています。
宮城県北西部山間のこの地で、
江戸末期に始まり独自の
発展を遂げてきた、鳴子こけし。

先代の櫻井昭二はこんな言葉を残しています。
『花渕山の見えるところで作るこけしが、
鳴子こけしだ』

鳴子温泉の風土だからこそ、
生まれ育まれたこけしの文化を受け継ぎ、
先代たちがそうであったように、
これまでの技術や定義にとらわれることなく、
その時代、その時代に生きる工人が
独創的な表現を大切にすること。

この言葉には、そんな想いが込められています。

桜井こけしは鳴子温泉の風土の中で、
人々の暮らしにゆとりや豊かさが生まれることを願って、
日々こけしをつくり続けています。