ゆかりの人

動画『こけし祭りへの想いをたずねて』2人目公開しました

『こけし祭りへの想いをたずねて』 2人目
こけし工人 髙橋武俊さん

2人目は、老舗高亀の髙橋武俊工人にお話をお伺いいたしました。

『老舗高亀』さんは、約230年前に創業し、武俊さんで十代目。
木地物(生活雑器・木地玩具・こけし)は四代目の直蔵さんから
作り続けているとのことです。
髙橋さんのWEBサイトより)

今回のお聞きしたお話の内容はこちらです。

・こけしをつくりはじめたのは何歳からですか
・こけし祭りは何歳から手伝っていますか
・こけし祭り時期の髙亀さんの様子
・父、髙橋武男さんのこと
・こけし祭りへ来てくださる皆さんへのメッセージ

戦争で中国へ行っていた武男さん(武俊さんの先代)が鳴子へ戻ってきてから、
こけし祭りへどんな想いで携わっていたのか、
武俊さんが思う武男さんの気持ちを聞くことが出来ました。

武男さんが、天江さんをはじめ、たくさんの方と出会う中で、
こけしへの向き合い方を考えさせられ、
真剣に取り組んでいったというお話の中で、

「こけし祭りを通して、こけしというものや
自分の生き方を確率していこうと思ったのではないか」

と武俊さんが仰っていたのが印象的でした。

“こけし祭り第四十回開催記念誌”を読んでいると、
当時のこけし工人の皆さん、宿や町の方々の熱い想いを感じますが、
武俊さんから武男さんのお話を聞いていると、
武男さんだけでなく、戦後の状況下で、
町の人たちにとっても希望を託したいお祭りだったからこそ、
あんなにみんなが熱心に取り組んでいたのかなと
自分の中で腑に落ちるような感覚がありました。

また、当時は、こけしはどうあるべきか、伝統とはどういうものか、
若い工人さんも先輩の工人さんもみんなが議論していた
というお話がありましたが、
やはり、こけしに対する想いの熱さが、
その頃のお祭りの勢いにそのまま現れていたように感じます。

私個人的にも、その時代がとても良いなと思います。

前回の高橋五郎先生に続いて、武俊さんからも貴重なお話を
たくさん聞くことが出来ました。
お時間を作ってくださりありがとうございました。

武俊さんから伺った、こけし祭り以外のお話もまだまだたくさんありますので、
それはまた別の機会に改めてお伝えしたいと思います。

次回もお楽しみに!

(文:小林仁美)
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『こけし祭りへの想いをたずねて』 2人目
老舗髙亀 こけし工人 髙橋武俊さん
取材:児玉紗也加
取材・撮影・編集:小林仁美
企画:鳴子のくらし
プロデュース:櫻井尚道
製作:株式会社こしき